[少女まんが館内規]とは、東京都西多摩郡日の出町にある少女まんが専門の図書館[少女まんが館](女ま館)の、運営・管理に関するさまざまな取り決めを記したものです。内規は、女ま館世話人の間での合意として、世話人の間で強い効力をもちます。
ただし、その効力は永続的なものではなく、内規は、世話人衆の話し合いにより、実情に合わせて細々とアップデートしていきます。新しいバージョンが発効した時点で、旧バージョンに記された内容は効力を失います。
内規を正式にアップデートするためには、必ず世話人衆の同意を得ねばなりません。それ以外の方法で、内規に変更を加えることはできません。バージョン表示の末尾に「b」と記されたものは、全世話人の同意を得ていない「ベータ版」であり、まだ効力をもたないものです。
世話人は、女ま館の運営主体を構成する個人です。世話人は、館の運営・管理に必要な費用(館の賃借料、水道光熱費・通信費等の諸費用)を等分に負担します。世話人数は最低12人を目指し、多くて20人くらいまでとします。
女ま館世話人は、現在のところ、下記の10名です。
なお、世話人になるための条件は、「日本語を読み書きできるかた」で、「Mac OS ユーザーで、パソコン通信またはインターネットの利用が可能なかた」であり、「内規に同意してくれて、信頼できるかた」であるということです(ただし、マックユーザーでなく、オンラインネットワークも利用できないかたであっても、他の世話人のうちのひとりが「責任を持ってフォローする」と確約してくれた場合、世話人になることができます)。それ以外には条件はありません。
少女まんが館世話人(98年4月12日現在)
・大井夏代
・岡村みどり
・コイデヒロカズ
・豊永郁代
・中ザワヒデキ
・中野 純
・松谷創一郎
・三浦恵美子
・もとみやかをる
・渡辺利枝
世話人は、諸費用を負担する見返りとして、以下の8つの自由を謳歌することができます。
●読書の自由
世話人は、女ま館の蔵書を自由に閲覧し、心ゆくまで読みふけることができます。
ただし、蔵書を館外に持ち出すことはできません。
●使用・宿泊の自由
世話人は、女ま館の部屋、備品、庭を自由に使うことができます。ただし、無断で変更を加えることはできません。
また、世話人は、女ま館で何泊でも自由に寝泊まりすることができます。ただし、年365泊というのはちょっと……。
●仕事持ち込みの自由
世話人は、女ま館内に勝手に自分の仕事道具を持ち込み、誰にも気兼ねすることなく仕事に没頭することができます。
ただし、館を退出する際、必ず私物を持ち去らなくてはいけません。
●バカンスの自由
世話人は、女ま館を単なる別荘と間違えて利用することができます。バカンス気分で来館し、何をするわけでもなくボーッとくつろぐ、ということができます。
●同伴の自由
当面、女ま館は限定公開型の図書館として運営されますので、入館には事前の許可が必要ですが、世話人はもちろん、許可なく自由に入館できます。世話人の同伴者も、許可なく入館できます。
ただし、同伴者は「信頼できる親しい間柄の人2人まで」とします。つまり、世話人を含めて3人までです。世話人が2人いるならば6人まで、世話人が3人ならば9人までです。
●集会の自由
世話人は、女ま館でミニイベントやパーティを開催することができます。イベントやパーティは、少女まんがに関するものである必要はありません。
ただし、イベント、パーティには、2人以上の世話人が立ち会う必要があります。また、夜間(20時以降)騒ぐようなイベント、パーティは認められません。さらに、事前に全世話人の承諾を得る必要がありますが、何か特別な問題がないかぎりは、他の世話人は開催を承諾することとします。
●肩書濫用の自由
世話人は、[少女まんが館世話人]という肩書をあらゆるメディアで自由に使うことができます。というか、どんどん使ってください。
●提案の自由
世話人は、女ま館の運営・管理に関するさまざまな提案をすることができます。世話人から出された提案は、必ず、きちんと討議されます。
下記のかたがたを[少女まんが館支援人]とし、[世話人八つの自由]と同様の[支援人八つの自由]を謳歌できるものとします。
支援人は、館の運営・管理費を負担する必要は一切ありません。また、費用負担に代わるような負担を要求されることもありません。要するに支援人とは、女ま館のVIPです。
少女まんが館支援人(98年4月12日現在)
・R. 田中二郎さん
・尾形秀夫さん
・小西幸子さん
・古山啓一郎さん
・成田 潔さん
毎年9月1日から翌年8月31日までの1年分12,000円(月額1,000円ポッキリ)を、一括してお支払いいただきます(集金は8月です)。
毎年6〜7月頃、次年度の負担額について話し合います。必要があれば、負担額を変更することもあります。
また、年度の途中から世話人になったかたの、次の8月までの負担額は、以下のとおりとします。
・9〜12月に新しく世話人になった場合、その年度の負担額は12,000円。
・1〜5月に新しく世話人になった場合、その年度の負担額は 6,000円。
・6〜8月に新しく世話人になった場合、その年度の負担金支払いは免除。
館の電話の基本料金は館の運営・管理金から支払われますが、通話料金は利用者個人が負担します。電話をかけるたびに所定の料金箱に通話料金を入れてください。
会計担当者が、緊縮財政、明朗会計に努めます。少女まんが館会計名義の郵便貯金口座に運営・管理金をプールします。毎年、決められた場で決算報告をします。
年度末に余った運営・管理金は、次年度に繰り越します。
いつでも自由に世話人を辞めることができます。ただし、年度の途中で辞めても、すでに支払った運営・管理金は戻ってきません。また、毎年7月頃に、9月1日から始まる次年度も世話人を続けていただけるかどうか、確認します。
[少女まんが館執行部]が、一定の執行権をもち、少女まんが館及びBBS「ぱらねも」内[少女まんが館前]会議室の運営をリードしていきます。
「執行権」とは、内規に基づいたうえで(ある程度の内規の拡大解釈も可能)、世話人衆の事前承諾なしに単独で事を進める権利です(事前に何も通知する必要はありませんが、事後に[少女まんが館内]会議室などで、報告をする必要はあります)。
執行部は下記の三者によって構成されます。執行部は、三者分権であるとともに三者互助によって機能するものであり、三者は各々の役割を遂行すると同時に、協調して、一体となって女ま館の運営を進めます。
●館長(大井夏代)
少女まんが館運営全般に関する執行権をもつ。
また、副館長及び会計の執行権を代行する権利をもつ。
●副館長(岡村みどり)
「少女まんが館前」会議室運営に関する執行権をもつ。
また、館長代行権、会計代行権をもつ。
●会計(渡辺利枝)
運営・管理金の運用に関する執行権をもつ。
また、館長・副館長代行権をもつ。
「代行権」をもつ者は、執行権をもつ者が執行不可能な情況にある場合、あるいは執行権をもつ者に委任された場合、執行権をもつ者と同等の権限をもちます。
なお執行部は、無報酬で、女ま館のために、少女まんがのために尽力してくれるわけですから、多少の失敗があっても、いたずらに責任追及などしないものとします。
館長、副館長、会計は世話人衆の互選によって任命されます。原則として投票はせず、話し合いによって決めます。執行部の任期は特に設けません。
館長、副館長、会計は、事前に世話人衆に通知すれば、いつでも自由にその役を退くことができます。
執行部以外の世話人には、「執行」の権利も義務もありませんが、執行部に加わる権利はあります。
女ま館の運営・管理に関するさまざまなことを、おもに「ぱらねも」内[少女まんが館内]会議室でやりとりします(ので、[少女まんが館内]会議室をなるべくマメに覗いてください)。ただし、セキュリティに関することなど、メッセージを公開するとどうしても不都合があることについては、電子メール([女ま館世話人ニュース]等)、電話等でやりとりします。
女ま館の運営・管理に関するさまざまな提案を、多数決をとって採択することはありません。[少女まんが館内]会議室及び[女ま館世話人会議](隔月ペースで開く予定ですが、世話人に出席の義務はありません)で出された提案に対して、一定の期間、どの世話人からも異議が出ない場合、自動的にその提案が採択されます。
新聞、雑誌、テレビ等のメディアから、女ま館内での取材を申し込まれた場合、館長の承諾を得てください。館長の承諾さえ得れば、世話人のかたならどなたでも、館内で単独で取材を受けることができます。
ゴミは放置せず、持ち帰るか、館の庭にある焼却炉で焼却してください(焼却後、火が完全に消えたことを必ず確認してください。火事を起こしたら、元も子もないですから)。また、[世話人八つの自由]に書いたことと重なりますが、私物は退館時に必ず持ち帰ってください。放置された私物は、館の備品または単なるゴミと見なされます。電気、ガス、水道は無駄遣いせぬようよろしく。館の鍵の管理方法については別の形でお知らせします。
いったん寄贈されたものを返却することはありません。また、寄贈された図書は、女ま館で半永久保存するつもりですが、将来、譲渡または売却することがあるかもしれません。特に、同じ本がたくさん寄贈された場合、廉価で売却することが大いにあり得ますが、女ま館は営利を目的にしていませんので、売却によって得た金は当然、世話人の負担金額低減のため、また、館の運営・管理のために使われます。
世話人以外のかたからの寄贈に関しては、同意書を作成し、返却要求には応じられないことと、第三者への譲渡・売却があり得ることを承知していただいたうえで寄贈していただくことになります。
なお、少なくとも蔵書が1万冊に達するまでは、少女まんが(及び関連資料)でありさえすれば、なんでも寄贈を受け付けます。
少女まんがやそれに関する資料の寄贈は当然大歓迎ですが、それだけでなく、館の備品についても寄贈を歓迎します。もちろん、なんでもかんでも歓迎するわけではなく、館にとって必要なものだけ、寄贈を受け付けます。
なお、寄贈図書同様、いったん寄贈された備品は、返却しません。また、「寄贈でなく貸し出し」という形は認めません。館のために提供された物はすべて「寄贈された物」と見なし、「貸し出された物」とは見なしません。したがって、館にとってどんなに有用な物であっても、「寄贈でなく貸し出し」ということが条件であるならば、一切受け付けません。
●特に寄贈を期待している物(97年9月1日現在)
本棚、自転車(複数台)、Mac関係(本体、モニタ、スキャナ、CD-ROMドライブ、MOドライブ、外付ハードディスク、キーボード等々いろいろ)、リヤカー、台車、テレビ、ビデオデッキ、椅子、冷蔵庫、カーテン、救急用品、ホワイトボードまたは黒板、ごみ箱、マジックインキ
●常に寄贈を期待している物
ティッシュペーパー、トイレットペーパー、綿棒、蚊取線香などの消耗品
少女まんがや備品を寄贈する際の運賃・郵送料・交通費等は、寄贈者自身の負担とし、館の運営・管理金をこれにあてることはありません。ただし、一度に500冊以上寄贈の場合は、世話人間で話し合い、助け合うことにします。
女ま館の一部を2畳あたり年額6,000円(月額500円)で、世話人個人または世話人が所属する団体に「賃貸」します。実際に借用するスペースが2畳に満たない場合でも、年額 6,000円をお支払いいただきます。
今のところ、西翼8畳の部屋の4畳とその部屋の押入(2段)を、「賃貸」用のスペースとして確保しています(賃貸スペースは将来、他の部屋に移動する可能性あり)。現在、中ザワヒデキさんが2畳を、もとみやかをるさんが2畳を、三浦恵美子さんが押し入れを「賃借」していて、「賃貸」スペースに空きはありません。
「賃借」中のかたのうちどなたかが「賃借」をやめ、なおかつ、女ま館が「賃貸」スペースを縮小する予定がない場合に、空いたスペースを他のかたに「賃貸」する可能性はあります。
「賃貸」は1年単位とし、毎年8月頃に、9月1日から翌年8月31日までの「賃借」料を一括して支払っていただきます。毎年7月頃に「賃借」を継続するかどうか、「賃借」人に確認します。年度の途中で賃借をやめても、支払い済みの「賃借」料は返却されません。
将来、女ま館の蔵書が膨れ上がり、スペースに余裕がなくなった時には「賃貸」をやめさせてもらいますが、その場合も1年単位で考え、7月までに連絡することとします(つまり、年度の途中で女ま館側が一方的に「賃貸」をとりやめることはないということです。いったん借りたら、少なくとも次の8月までは安泰です)。
なお、万一、天災、盗難または事故により、預かっていた物を紛失または損傷した場合、女ま館はその責任を負わないこととします。
また、「賃借」人以外のかたは、特別な理由がないかぎり、「賃借」人の許可なく「賃貸」スペース内の物に手を触れないでください。
少女まんが館への問い合わせの公式窓口は、以下のとおりです。
電子メール●jomakan@nerimadors.or.jp
電話(さるすべり)●03-3420-9415
PHS(岡村)●050-808-1012
ファクス(さるすべり)●03-3420-9416
上記の取り決めすべてに、例外があり得ます。規則にがんじがらめになってしまってはバカらしいですから。
ただし、個人で勝手に例外をつくることはできません。世話人衆による話し合いのうえで、状況に応じて例外が認められます。
とにかく、何か不都合や問題があったらすぐに話し合って、平和的に解決していきましょう。
少女まんが館内規v1.002●1998年4月12日作成●即日発効●作成者:中野 純